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【第78節】生姜ココアは認知症の予防に最強の組み合わせ


 厚労省の調査(2012)によると、わが国の認知症患者数は約462万人、軽度認知障害(MCI)とよばれる認知症予備群が約400万人で、これらの数はこれからも増え続けると予測されており、大きな医療・社会問題となっています。
 認知症全体の約68%がアルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)で、アルツハイマー病では脳内の神経細胞がどんどん壊れて、脳が次第に萎縮し(写真の右)、知能や身体諸機能が衰えてやがて死を迎えます。
 2番目に多いのが脳血管性(約20%)で、これは脳卒中による神経細胞への後遺症です。
 ところが、アルツハイマー病も脳血管性認知症も、いずれも根本的な予防薬や治療薬が見つかっていないのが現状なのです。
 認知症の患者数やその予備群をこれ以上増やすことなく、できれば減らしてゆくには、できるだけ認知症の危険因子を排除し、予防因子を取り入れることです。
 最近の研究で、ココアの主成分のフラバノールは認知機能の低下を防ぐことが明らかになってきました。
 英国での総説(J Sci Food Agric, 2013)によると、ココア(フラバノール)は抗炎症、神経の可塑性(神経伝達効率の低下を防ぐ)、脳血流の増加、神経細胞の再生にプラスに働いて、アルツハイマー病による認知機能の低下を防ぐそうです。
 この総説の中で、大豆イソフラボンやイチョウ葉エキスも認知機能の低下を防ぐのに適した食材であると述べています。
 米国マウントサイナイ医科大学での研究(J Alzheimer’s Dis, 2014)では、ココア(フラバノール)はアルツハイマー病の原因の一つとされるアミロイドβタンパク質が重合した毒性の強いアミロイドβオリゴマーの蓄積を抑制することを明らかにしています。
 米国コーネル大学での試験管内実験(J Agric Food Chem, 2005)では、ココア(フラバノール)は緑茶・紅茶・赤ワインよりも強力な抗酸化作用を有しており、アミロイドβタンパク質やそのオリゴマーによる神経細胞の障害を防ぎ、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の予防に役立つ可能性を示唆しています。
 さらに、オーストラリアでの若年健常者を対象とした研究(Front Pharmacol, 2015)で、一日1~2杯のココアを1ヵ月飲み続けると、プラシーボ(偽薬)にくらべて、精神的疲労感が軽減し、認知機能が高まることを明らかにしているので、精神的に疲れた時や試験勉強の際にはココアがおススメです。
 イタリアでの認知機能に異常がない老人を対象とした研究(Am J Clin Nutr, 2015)でも、2ヵ月間にわたりココアを1日2~3杯もしくはそれ以上飲んだ群は、ほとんど飲まなかった群にくらべて、認知機能が低下しにくいことを報告しています。
 このように、ココア(フラバノール)は認知症などの神経変性疾患の予防あるいは進行抑制に最も効果的な食材の一つと考えられます。
 では、ココア(フラバノール)のほかに、認知症の予防や進行抑制に効果が期待できる食材には、どんなものがあるのでしょうか。
 多くの関連論文を調べたところ、主なものでは生姜(ショウガオール・ジンゲロール)、ウコン(クルクミン)、マリアアザミ(シルマリン)などがありました。
 では、これら(成分)はなぜ認知症の予防や進行抑制に効果があるのでしょうか。
 それは、これらの成分の多くが脳内で①酸化ストレス(活性酸素による体のサビ)を防いだり、②慢性炎症(腸内毒素による全身性の弱い炎症)を防いだり、③アセチルコリンエステラーゼ活性(神経伝達物質のアセチルコリンを消去する酵素の活性)を抑えたり、④アミロイドβやそのオリゴマーの生成や蓄積(神経伝達障害を起こすタンパク質の増加)を抑えたりする働きがあるためです。
 したがって、多くの人が認知症にならないためには、肥満・高血圧・高血糖・脂質異常といったメタボ体質を改善すること(⇐これも生姜ココアで防げます!)、禁煙すること、有酸素運動をすること、糖質の少ない野菜類や海藻類を多めにとることが大切です。
 そして、「生姜ココア」にハチミツのほか、イソフラボンが豊富な「豆乳」や「黄な粉」を加えたものを1日2杯とる習慣をつけると、現在最強の認知症の予防ないし進行抑制が期待できます。
 もちろん、魚油・エゴマ油・亜麻仁油などに代表されるα-リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)といったn-3系高次不飽和脂肪酸も認知症の予防や進行抑制に有効です。
 しかし、n-3系高次不飽和脂肪酸は空気や光な熱などで酸化しやすく、胸やけ・腹痛・下痢といった症状のほか、動脈硬化などの健康障害も引き起こすおそれがありますので、その取扱いには注意が必要です。