しょうが健康法

正しいダイエット法

オリーブオイル健康法

商品購入

会社概要

T 143
Y 233


【第79節】生姜もココアも大腸ガンを予防する!


 わが国の死因別死亡率は【第77節】で示したように、①ガン(28.7%)、②心疾患(15.2%)、③肺炎(9.4%)、④脳血管疾患(8.7%)という順で、約3割の人がガンで亡くなります。
 罹り易い部位別ガンは、右図のように、男性では①前立腺ガン、②胃ガン、③肺ガンの順ですが、女性では①乳房ガン、②大腸ガン、③肺ガンの順です。
 また、死亡し易い部位別ガンは、男性では①肺ガン、②胃ガン、③大腸ガンの順ですが、女性では、①大腸ガン、②肺ガン、③胃ガンの順です。
 このように、大腸ガンは特に女性において死亡し易いガンのトップとなっています。
 大腸粘膜の組織は通常は正常ですが、異常の程度により、炎症がある、軽度の線腫がある(大腸ポリープ)、無視できない線腫がある(直径1cm以上のポリープ)、明らかな大腸ガンである、という分類がなされます。
 もちろん、すべての大腸ガンがポリープから進行するとは限らず、平坦なままガン化する「デノボガン」というものもあります。
 最近、この大腸ガンの予防に生姜が役立つという報告が人を対象とした研究で明らかになりました。
 生姜による大腸ガン予防効果の研究は、米国ミシガン大学医学部で人を対象として精力的に行われています。
 最初の研究(Cancer Prev Res, 2011)では、健常者30人を2群に分けて、生姜群には1日2gの生姜エキス粉末、プラシーボ(偽薬)群には乳糖粉末をそれぞれ4週間とってもらったところ、生姜群はプラシーボ群に比べ、腸内で炎症を促す悪性エイコサノイドと呼ばれる物質のレベルを下げ、腸粘膜の慢性炎症から前ガン病変やガン性ポリープの発生を抑えることを明らかにしました。
 次の研究(Cancer Prev Res, 2013)では、大腸ガンのリスクが高い健常者20人を2群に分けて、生姜群には1日2gの生姜エキス粉末、プラシーボ(偽薬)群には乳糖粉末をそれぞれ4週間とってもらったところ、生姜群はプラシーボ群に比べ、腸内での慢性炎症がかなり抑えられていることがわかりました。
 これらの研究から、1日2g程度の生姜エキスの摂取は大腸ガンに移行する可能性のある線腫の発生およびその増殖を抑えることが明らかになりました。
 つまり、大腸の慢性的な炎症は大腸ガンの引き金になるおそれがありますが、生姜はこの慢性的な炎症を鎮めることによって大腸ガンの発症リスクを下げるため、大腸ガンの予防に有効なのです。
 生姜はその主な成分のジンゲロール、ショウガオール、パラドールが試験管内実験や動物実験で、大腸ガン以外の肺ガン、胃ガン、乳房ガン、前立腺ガン、肝ガン、膵ガン、腎ガン、子宮頸部ガン、卵巣ガン、皮膚ガン、血液ガン、神経芽細胞腫を予防するという報告もあります。
 一方、ココアも大腸ガンの発症を抑えるという報告が複数あります。
 スペインの食品科学技術栄養研究所(ICTAN-CSIC)による総説(Diseases, 2016)では、複数の試験管内実験や動物実験および集団追跡調査によるココアの大腸ガン予防効果の可能性についてまとめています。
 この総説では、ココアに含まれるフラバノールなどのポリフェノールが下図のように、抗酸化作用(Antioxidative effects)、抗炎症作用(Antiinflammatory effects)、抗増殖・細胞自然死作用(Antiproliferative & apoptotic effects)を発揮することによって、大腸の粘膜に異常陰窩巣(ACF;大腸ポリープより早く認められる病的変化)や線腫(Adenoma;大腸ポリープの約80%が線腫)ができるのを防いでいるそうです。
 このように、生姜とココアはそれぞれの有効成分によって大腸ガンの発生を防いでくれますし、生姜は大腸ガン以外の部位のガンをも予防する可能性も高いので、ガン、とりわけ大腸ガンで死なないためには、是非「生姜ココア」習慣を早めに身に着けておくことをおすすめします。
 なお、大腸ガンを徹底的に予防するには、カルシウムやビタミンDおよび食物繊維を多めにとり、赤身肉や加工肉の摂取を少なくすること、そして運動不足を解消することです。
 講演会で時々、"小腸ガン"というのはあまり聞かないのですが、それはなぜなのでしょうか?という質問を受けますが、小腸には免疫細胞の60~70%が存在し、NK細胞などの免疫細胞でガン細胞を退治しやすいこと、そして小腸の粘膜細胞の新陳代謝は速いため、たとえガン細胞が発生してもすぐに剥がれ落ちて便として排泄されてしまうため、と答えています。