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【第48節】しょうが(生姜)を食べると“むくみ”(浮腫)がとれる!


  夏が近づくにつれて肌の露出度が多くなり、特に女性では足の“むくみ”(浮腫=edema)が気になることと思います。
  成人の身体は体重の約60%が水分(体液)であり、体液の3分の2が細胞内液、3分の1が細胞外液です。むくみ(浮腫)
  また、細胞外液の4分の1は血中の水分(血漿)で、4分の3が組織の間にある水分(間質液)です。
  むくみ(浮腫)は主に間質液が血管やリンパ管の中に戻りにくくなり、組織の間に水分が過剰に貯留した状態をいいます。
  むくみ(浮腫)が起こる代表的な病気には、心臓病、腎臓病、肝臓病、甲状腺機能低下症、足の静脈瘤などがあります。
  その他の原因として、冷え性の人やふつうの人でも体が冷えたりすると、間質液と血液やリンパ液との水分のやりとりがうまくできなくなって、よりいっそう余分な水分が間質液として溜まってしまいます。
  また、長く立ったままでいたり、夕方になったりすると、余分な水分が重力の影響で足の方に移動して溜まるため、特に足にむくみ(浮腫)を生じやすくなりますし、塩分を摂りすぎると、塩分を薄めて0.9%食塩水と同じ塩分濃度にもどすために大量の水分を必要とするため、むくみ(浮腫)を生じやすくなります。
  さらに、女性は月経前や妊娠中あるいは更年期にホルモンの影響によってむくみ(浮腫)を生じやすくなります。しょうがこすり
  むくみの予防ないし解消法としては、同じ姿勢を長く続けないで身体(特に足)を動かすこと、ゆっくりお風呂や足湯などにつかりながらマッサージをすること、ハイヒールを長い時間履き続けないこと、塩分や酒類を摂りすぎないこと、などがあげられます。
 身体に余分な水分が溜まると、冷えやすくなって体脂肪が燃えにくくなるため、むくみ(浮腫)だけでなく、肥満にもなりやすくなります。
  ところで、しょうが(生姜)に含まれる辛み成分のジンゲロールやショウガオールは血管を拡張したり、心臓からの血液拍出量を増やしたりして、血流をよくして冷えを改善する効果があるため、身体を温める食材No.1と言っても過言ではありません。
  血流がよくなると、水分の循環がきちんと行われ、間質液が溜まらなくなり、腎臓をはじめとする内臓の働きもよくなって、余分な水分がしっかり排出されるようになります。
  また、足のむくみ(浮腫)は、右上の写真のように、生のしょうが(生姜)の切断面で入念にさすることによって解消されてきますし、足のだるさもとれるそうです(畑中智子著: ショウガでカラダを温め 肩こり. 冷えをなおす. コスミック出版, 2010より)。
  ブラジルのサンジョゼ・ドス・カンポスにある総合大学UNIVAP(Universida de Vale do Paraiba)のPenna氏らによる研究(Phytomedicine 2003; 10: 381-385)では、ラットを用い、しょうが(生姜)抽出物の腹腔内投与によって、足や皮膚のむくみ(浮腫)がどれくらい改善されるのかを調べています。
  それによると、しょうが(生姜)のジンゲロールやショウガオールはアラキドン酸(n-6系多価不飽和脂肪酸)に由来する悪玉の生理活性物質であるエイコサノイド(eicosanoid)の産生を防いで、カラゲーナンやセロトニンなどの投与によって引き起こされた"むくみ"(浮腫)を30~50%抑えることが分かりました。
  このように、しょうが(生姜)は冷えの改善のみならず、エネルギー代謝の亢進、体脂肪の分解促進のほか、むくみ(浮腫)の解消にも役立ちますので、メタボ気味な人やむくみ(浮腫)を生じやすい人は、しょうが(生姜)を摂る習慣をつけるとよいでしょう。
  赤ショウガ、L-シトルリン、カテキン、マカ、レスベラトロール、コエンザイムQ10、αリポ酸(チオクト酸)など、血行促進や潤い肌をもたらす豪華成分が多数入った冷え取りサプリ『血巡り美人』にご興味のある方はこちら(クリック)へどうぞ!





【第47節】しょうが(生姜)は関節リウマチの滑膜の炎症を抑え症状を緩和する!


  関節リウマチ(RA; Rheumatoid Arthritis)の発症には、体質・素因、免疫学的要因、環境要因の3つがかかわっていますが、その原因はまだよく分かっていません。
  ただし、関節リウマチは関節で関節腔を覆っている滑膜が何らかの原因で炎症を起こしてヒダ状に増殖し、軟骨や骨を侵食して行く病気です。
  前節でお話ししたように、1日20gの生の生姜(しょうが)を数ヶ月にわたり、関節リウマチの患者さん28人に摂り続けてもらったところ、その痛みが74%の人で著しく緩和されました。
  ここでは、ヒトの関節リウマチに極めて類似した関節炎をラットに人工的に発症させ、生のしょうが(生姜)による関節リウマチの抗炎症効果を調べた研究がありますのでご紹介いたします。
  エジプト・アラブ共和国にあるマンソーラ大学医学部のFouda氏らによる研究(Basic Clin Pharmacol Toxicol 2009; 104(3):262-71)では、ラットにアジュバント(抗原補強剤)とコラーゲンを局所注射し、徐々に抗原刺激がなされるようにして2~3週間後に関節炎を引き起こし、それに対するしょうが(生姜)抽出物と非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)のインドメタシン(Indomethacin)の抗炎症効果について比較しています。
  関節炎を起こしたラットに、しょうが(生姜)抽出物を腹腔内投与すると、上図のように、関節部の軟骨や骨の侵食などの関節破壊が抑えられ、関節炎の重症度を表す総合スコアは用量依存的に低下することが分かりました。
  また、組織学的な変化についても、に示す組織標本のA(正常)、B(関節炎発症)、C(関節炎+しょうが(生姜)抽出物200mg/kg/日)、D(関節炎+インドメタシン2mg/kg/日)から分かるように、しょうが(生姜)抽出物やインドメタシンによって関節炎をかなり抑えることができました。
  しょうが(生姜)抽出物やインドメタシンは免疫細胞(単球-マクロファージ系細胞株)の中で、インターロイキン-1β(IL-1β)、インターロイキン-6(IL-6)、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)といった炎症誘導性サイトカインの発現を抑え、関節リウマチにおける炎症反応を防ぐ「消防隊」の役割をします。
  関節リウマチに高頻度に見られるリウマトイド因子は免疫グロブリンGに対する自己抗体であり、この因子(抗体)が自分の関節部を破壊するのです。
  ところが、生のしょうが(生姜)に多いジンゲロールのIgG産生抑制効果は抗炎症薬のインドメタシンに匹敵するにもかかわらず、胃腸を痛めにくいため、今後、生のしょうが(生姜)を摂ったり、生のしょうが(生姜)で患部を擦ったりすることで、関節リウマチの症状緩和に役立つと考えられます。
  やはり、しょうが(生姜)とオリーブオイルと魚の脂(n-3系多価不飽和脂肪酸)は全国70万人の関節リウマチの患者さんには必須の食材であると言えます。





【第46節】関節リウマチの予防や症状緩和に効果的な食材は?


  関節リウマチ(RA; Rheumatoid Arthritis)は免疫細胞が関節部の滑膜を異物として攻撃してしまう自己免疫疾患で、滑膜が炎症を起こしてヒダ状に増殖し、大量の炎症物質を関節内部に放出し、骨や軟骨が破壊されてしまう病気です。
  関節リウマチの特徴的な症状は関節の痛みや炎症性の腫れならびに朝の関節のこわばりなどで、好発部位は左右両方の手首や指の関節です。
  関節リウマチは男性に比べ女性のほうが3~4倍多く、発症年齢は30~40代がピークで、現在、およそ70万人の患者さんがいます。
  印象派の巨匠ルノアールは、左下の写真の左手を見ると分かるように、関節リウマチを患いながらも、かの有名な「ピアノに寄る娘たち」を描いています。
  関節リウマチとよく似た病気に変形性関節症(OA; Osteoarthritis)があります。
  これは機械の軸受部のグリース切れのように、関節面を滑らかにする関節軟骨が弾力性を失って関節が変形し、関節機能が悪くなる非炎症性の病気で、日常的に大きな物理的負荷がかかる膝関節と股関節に多くみられ、現在およそ700万人の患者さんがいます。
  今回は、『関節リウマチ』の予防や症状緩和に役立つ食材が学術論文で見つかりましたのでご紹介いたします。
  そもそも、関節リウマチの炎症はアラキドン酸からつくられるプロスタグランジン(PG-E2)が引き起こすため、リノール酸やアラキドン酸の摂取ならびにプロスタグランジン(PG-E2)の産生を抑えれば、関節リウマチの予防ないし症状緩和につながります。
  その候補食材として、エキストラバージンオリーブオイルや魚の脂(EPA&DHA)があげられ、これらはアラキドン酸と構造がよく似ているため、体内のアラキドン酸と置き換わり、プロスタグランジンの産生量を減らすため、炎症が軽減されのです。
  また、生のしょうが(生姜)を加熱すると増えてくるショウガオールはプロスタグランジン(PGE2)の産生を促す酵素、シクロオキシゲナーゼ2(COX-2)の活性を下げて炎症を抑える働きがあります。
  デンマークのオデンセ大学(現在は南デンマーク大学)地域保健研究所のSrivastava氏らによる調査(Med Hypotheses 1992;39(4):342-8)で、生のしょうが(生姜)20g/日または粉末しょうが(生姜)1~3g/日を関節リウマチの患者さん28名、変形性関節症の患者さん18名に数ヶ月間摂ってもらいました。
  その結果、関節リウマチの痛みが著しく緩和された人は74%、不変だった人は11%で、変形性関節症の痛みが著しく緩和された人は55%、不変だった人は12%でした。
  ブラジルのロンドリナ州立大学医学部のBerbert氏らのランダム化比較試験(Nutrition 2005;21:131-136)では、被験者43人を、1)大豆油(マヨネーズやマーガリンの原料)摂取群、2)魚の脂(3g/日)摂取群、3)魚の脂(3g/日)とオリーブオイル9.6ml/日摂取群に分けて、3ヶ月ないし6ヶ月間での関節リウマチの症状の変化を調べました。
  その結果、魚の脂(3g/日)とオリーブオイル9.6ml/日摂取群が関節の痛み、握力、”朝のこわばり”、疲労感などの症状において最も効果が高いことが分かりました。
  ギリシャのアテネ医科大学のLinos氏らの症例対照研究(Am J Clin Nutr 1999;70(6):1077-82)では、関節リウマチの患者さん145人、健常者188人を対象に、日常の食事内容を質問表で調べました。
  その結果、他の食品の影響を取り除いた後、関節リウマチを起こしにくい食品としてノミネートされたのがオリーブオイル(オッズ比0.38=オリーブオイルを摂ると摂らない場合に比べ発症リスクが62%も減ること)と調理した野菜(オッズ比0.24)でした。
  ニューヨーク州にあるコロンビア大学医療センターのScarmeas氏らのコホート研究(Arh Neurol 2010;67(6):On-line)では、アルツハイマー型認知症でない高齢者2,148人を対象に、3.9年間における食事内容とアルツハイマー型認知症の発症との関係について調べました。
  その結果、アルツハイマー型認知症になりにくい人は、サラダドレッシング(オリーブオイルなど)、ナッツ類、魚介類、トマト、鶏肉、アブラナ科野菜、果物、緑黄色野菜の摂取量が多く、逆に高脂肪乳製品、赤身肉(牛肉・豚肉など)、内臓肉、バターの摂取量が少ないことが分かりました。
  これらをまとめると、一日あたり大体、エキストラバージンオリーブオイル10ml、魚の脂3g、生のしょうが(生姜)10~20g(粉末しょうが1~3g)に加えて、できるだけ野菜やナッツ類や果物を食べると、関節リウマチの予防や症状緩和に役立つと考えられます。
  その際に以下の3項目にご留意ください。
  1)関節リウマチの予防や症状緩和には炎症を促進しやすいn-6系不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸(動物性脂肪)の摂取量をやや少なくし、その分、一価不飽和脂肪酸やn-3系不飽和脂肪酸の摂取量をやや多めにすること。
  2)n-3系不飽和脂肪酸は酸素に触れると酸化しやすいため、開栓後は早めに使い切り、また青魚もできるだけ干物でない新鮮なものを食べるようにすること。
  3)グルコサミンやコンドロイチンは変形性関節症には効果があるというというエビデンス(科学的根拠)があるが、関節リウマチに対してはほとんどエビデンスがないこと。





【第45節】しょうが(生姜)や赤ぶどうに加え、あざみ(薊)の抗酸化成分も認知症を抑える可能性あり!


  肝臓保護作用をもつ食材といえば,日本では鬱金(うこん)ですが,欧米では薊(あざみ)のほうがよく知られています。
  薊(あざみ)の一種のマリアアザミ(Milk thistle)の実に含まれる成分シリマリン(silymarin)に慢性肝炎や肝硬変に対する肝機能修復作用があります。
  シリマリンはⅠ型アレルギーの悪の元凶、免疫グロブリンE抗体の産生を抑えたり、マスト細胞の活性化を抑えたり、アトピー性皮膚炎の症状を緩和したりする働きもあります。
  マリアアザミの成分シリマリンには、右のTV画面に示す花粉症予防のほか、生姜のショウガオールや赤ぶどうのレスベラトロールと同様、その抗酸化物質によってアルツハイマー型の認知症を予防したり、進行を遅らせたりする可能性がマウスを用いた基礎研究で分かってきました。
  名城大学薬学部の鍋島俊隆氏らの研究(Br J Pharmacol 2009; 157(7): 1270-7)では、マウスを用いた実験から、様々な活性酸素種(Reactive Oxygen Species;ROS)による酸化ストレスによって、アミロイドβというタンパク質が脳内に蓄積すると、認知機能に異常をきたすという仮説を立てました。
  この仮説を検証するために、神経細胞毒が強いアミロイドβ25-35(Aβ25-35)を脳内に注入し、Aβ25-35の蓄積によって認知機能障害を起こしたマウスに対し、異なる濃度のシリマリン(正確にはシリビニン)を経口投与し、その後の認知機能の変化を調べました。
  いくつかの認知機能テストの評価指標から総合的に判断すると、シリビニンの投与によってAβ25-35による記憶障害が抑制されることが分かりました。
  したがって、マリアアザミの成分シリビニンが酸化ストレスによって発生したAβ25-35による認知機能の障害を抑え,主にアルツハイマー型の認知症の予防に役立つ可能性が示唆されました。
  同氏らは別の研究(J Pharmacol Exp Ther 2009; 331(1): 319-26)で、Aβ25-35は海馬や扁桃体などで誘導性一酸化窒素生成酵素(iNOS)や腫瘍壊死因子-α(TNF-α)の過剰発現を促進し、脳神経細胞に炎症を起こして、記憶機能ならびに不安や恐怖などの感情機能を低下させます。
  しかし、シリビニンを投与すると脳神経細胞などの炎症を防ぎ、記憶機能や感情機能などの認知機能が低下するのを防ぐことができると述べています。
  たとえば、右上図のように、恐怖条件付け文脈学習課題に対し、脳内に投与したシリビニンの濃度が高いほど、すくみ反応時間が長くなり、電気ショックによる痛みに対して恐怖記憶を形成し、ほぼ正常な反応時間にもどります。
  このように、マリアアザミの成分シリマリンは生姜の辛味成分ジンゲロールや赤ぶどうに多く含まれるレスベラトロールと同様に、その抗酸化作用によって、さまざまなROSによる酸化ストレスを抑制することによって、認知機能の低下を防ぐものと考えられます。
  生姜の成分ジンゲロール、赤ぶどうの成分レスベラトロール、薊の成分シリマリン(厳密にはシリビニン)が入った『すっきりジンジャー』(左の写真)は、花粉症の人やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎の人にはもちろん、アルツハイマー型認知症を含めた認知症の予防や進行抑制にも役立つ可能性がでてきました。





【第44節】認知症は地中海式の食事としょうが(ウコン)や赤ワイン(赤ぶどう果汁)で防げます!


  「ショウガが認知症(Dementia)の予防や進行抑制によい」という前節のお話と関連して、ウコン(鬱金)がよいのでは?とか、その他でよいものは?といった質問がありました。
  ショウガの英語名はジンジャー(ginger)で、その主成分がジンゲロールやショウガオールですが、ウコンの英語名はターメリック (turmeric)で、その主成分がクルクミン(crucumin)です。
  確かに、クルクミンは生のショウガに多く含まれる6-ジンゲロール(6-gingerol)と生物学的活性が似ており、6-gingerolと同様、認知症の予防に役立ちます(Shishodia S., et al. Ann. N.Y. Acad. Sci. 1005; 1056: 206-17)。
  最近、ショウガやウコンのほかに、認知症の予防や進行抑制に役立つとして注目されているのが赤ワインや赤ぶどう果汁やブルーベリー果汁です。
  赤ワインやこれらの果汁には、血管をしなやかに保ち、心血管病の予防や長寿に役立つといわれているプロシアニジン(procyanidins)やレスベラトロール(resveratrol)という抗酸化力の強いポリフェノールが多く含まれています。
  赤ワインのうちでも、プロシアニジン(プロアントシアニジン・ピクノジェノール・フラバンジェノールともいう)が数倍高いのは、フランス南西部(ジェール地方)とイタリア・サルデーニャ島(ヌオロ地方)のもので、品種としてはカベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)だそうです(Wang J., et al. FASEB J. 2006; 20(13): 2313-20)。
  最近話題のレスベラトロールは脳内で糖や脂質の代謝を高めるAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)という酵素を活性化させ、右図ように、カテキンやケルセチンと異なり、脳内でゴミとなるアミロイドβタンパク質を用量(濃度)依存的に分解して、その沈着を抑えるため、アルツハイマー型を含む認知症の予防や進行抑制に役立つことが分かってきまた(Vingtdeux V., et al. BMC neurosci. 2008; 9(Suppl 2); S6)。
  では、赤ワインをどれくらい飲めば認知症の予防や進行抑制に役立つのでしょうか?
  アルツハイマー病の国際学会(2009年7月)でのSink氏ら(ノースカロライナ州にあるWake Forest大学医学部)の発表によれば、1日1~2杯の赤ワインを常飲している人は認知症のリスクが37%減少し、逆に多量飲酒者(heavy drinker)は認知症のリスクが2倍になってしまうそうです。
  スウェーデンのヨテボリ大学のMehlig氏らの34年間のコホート(追跡)研究(Am J Epidemiol 2008;167(6):684-91)では、ワインを時々飲む人は認知症のリスクが40%低く、ワインだけを飲む習慣の人は70%もリスクが低くなりました。
  逆に、ウィスキー・ブランデーといった強い蒸留酒(strong spirit)を飲む習慣のある人はリスクが50%増加しました。
  オハイオ州にあるシンシナチ・アカデミック・ヘルスセンター大学のKrikorian氏らのランダム化比較試験(Br J Nutr 2010;103(5):720-4)では、コンコード種のぶどう果汁を12週間飲み続けると、言語学習能力や空間想起能力などが改善されることを明らかにしています。
  果物や野菜、豆類、全粒穀物、ナッツ類、オリーブ油やn-3系不飽和脂肪酸(右図)ならびに魚介類を多く食べる地中海式の食事で、お酒(特に赤ワイン)や赤ぶどう果汁ないブルーベリー果汁を少々たしなみ、乳製品や赤身肉をあまり摂りすぎない食習慣が認知症の予防や進行抑制につながることが分かりました。
  ニューヨークにあるコロンビア大学医療センターのScarmeas氏らのコホート研究(JAMA 2009; 302(6): 627-37)によれば、地中海式の食事の遵守度が高くて運動量も多い人は、そうでない人に比べ、アルツハイマー型認知症のリスクが約65%低いそうです。
  一方、バージニア州のバージニア大学医学部のDeKosky氏らのランダム化比較試験(JAMA 2008;200(19):2253-62)では、正常または軽度認知障害の高齢者3069人(72~96歳)を対象に、一日あたり240mg(120mg×2回)のイチョウ(ginko biloba)エキス摂取群とプラシーボ(偽薬)摂取群に分けて、平均6.1年間の追跡調査を行った結果、イチョウエキスを摂取しても、しなくても数種類の認知機能評価検査に有意差はなく、イチョウエキスによる認知症の予防効果や進行抑制効果はあまり期待できません。
  やはり、認知症の予防や進行抑制には、地中海式の食事のほか、ショウガ(ウコン)、赤ワイン(赤ぶどう果汁・ブルーベリー果汁)を摂ったり、運動したりする習慣をつけ、脳内の血行促進(血流改善)に加えて、活性酸素を除去し脳神経線維の慢性炎症を防いだり、アミロイドβタンパク質を分解したりすることが重要です。
  その他に、抗酸化ビタミンのビタミンE・C・β-カロテンとか、血管内皮細胞に障害を与えるホモシステインの産生を抑える葉酸・ビタミンB6・B12とか、さらにはセレン(selenium)やアセチル-L-カルニチン(acetyl-L-carnitine)の不足が認知機能の低下に関わっているといった報告もありますが、これらについてはさらなる検証が必要です。