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【第77節】心血管の病気で死にたくなければ生姜ココアを飲みなさい!


 わが国の死因別死亡率は下の円盤グラフで示すごとく、①がん(28.7%)、②心疾患(15.2%)、③肺炎(9.4%)、④脳血管疾患(8.7%)という順で、心疾患と脳血管疾患を合わせた心血管の病気で亡くなる人は全体の23.9%となり、ほぼ4人に1人です。
 ココアと言えば、世界で初めてココアを製品化したオランダの食品メーカー、バンホーテン(VAN HOUTEN)が有名で、片岡物産が日本での代理店となっています。
 オランダでの集団追跡調査(Arch Intern Med, 2006)で、ココア摂取が心血管病(CVD; cardiovascular disease)による死亡にどのような影響を及ぼしているのかを調べています。
 オランダの健康な老人男性を対象に、ココアをほとんど摂らない(1日0.5g未満)群、少し摂る(1日0.5~2.25g)群、多く摂る(1日2.25g以上)群の3群に分け、15年という追跡調査期間での心血管病の死亡率を比較しました。
 年齢・喫煙・飲酒・身体活動など計20項目による影響を排除した結果、右のグラフに示すように、ココアをほとんど摂らない群と比較して、心血管病による死亡リスクは、少し摂る群で21%下がり、多く摂る群では50%も下がりました。
 つまり、日頃からココアを多く摂っている人は、ほとんど摂らない人に比べ、心血管病で亡くなるリスクがなんと2分の1となります(凄ーいですね!)
 その理由として、ココアに含まれるカカオポリフェノール(フラバノール)が血管内皮機能を改善し、しなやかで若々しい血管にするためと考えられます。
 ココアによる確実な”しなやか血管”効果に、生姜による確実な”血液サラサラ”効果(ココアにも試験管内実験ではサラサラ効果あり)が加わったら、心血管病で亡くなるリスクはますます低くなると考えられます。
 参考までに、京都大学による集団追跡調査(J Epidemiol Community Health, 2011)では、日本人の健康な中高年男女を対象に、緑茶やコーヒーを多く摂ることは心血管病で亡くなるリスクを高めるのか減らすのかを調べています。
 体格指数(BMI)・高血圧の既往・糖尿病の既往・喫煙・飲酒など計18項目による影響を排除した結果、緑茶については1日1~6杯飲む男性も女性も、ほとんど飲まない男性も女性も、13.1年という追跡調査期間において、心血管病で亡くなるリスクは統計上、変わりありませんでした。
 しかし、緑茶を1日6杯以上飲む女性に限り、ほとんど飲まない女性に比べ、心血管病で亡くなるリスクが28%下がりました。
 一方、コーヒーを1日1~6杯飲む男性は、ほとんど飲まない男性に比べ、心血管病で亡くなるリスクは29%下がりましたが、女性では統計上変わりありませんでした。
 ただ、コーヒーを1日3杯以上飲む女性に限り、ほとんど飲まない女性に比べ、心血管病で亡くなるリスクが2.3倍になり、特に脳卒中で亡くなるリスクは3.2倍にもなりました。
 もう一つ、国立循環器病研究センターによる集団追跡調査(Stroke, 2013)でも、日本人の健康な中高年男女を対象に、緑茶やコーヒーを多く摂ることは心血管病で亡くなるリスクを高めるのか減らすのかを調べています。
 年齢・性別・喫煙・飲酒・体格指数(BMI)など計14項目による影響を排除した結果、緑茶については1日1杯飲む人、1日2杯以上飲む人は、飲まない人に比べ、13年という追跡調査期間において、心血管病で亡くなるリスクがそれぞれ15%、16%下がりました。
 コーヒーについては、1日1杯飲む人、1日2杯以上飲む人は、飲まない人に比べ、心血管病で亡くなるリスクがそれぞれ16%、11%下がりました。
 以上のエビデンス(科学的根拠)から、心血管病(CVD)による死亡を防ぐ対策は、ココア>緑茶≒コーヒーという順で、日頃から緑茶やコーヒーは適度に、ココアは多めに摂るように心がけるとともに、コーヒーを多飲する女性はコーヒーを減らし、ココアや緑茶を増やすようにしてください。
 心血管病やメタボの予防のためには、まず朝食直前と夕食直前に1日2杯の「生姜ココア」を摂る習慣をおススメします。





【第76節】生姜ココアで素肌美人に! 生姜で美白、ココアでシワ取り


 皮膚は右下図に示すように、表皮・真皮・皮下組織で構成されています。
 表皮の一番上にある角質層は死んで硬くなった角質細胞の集まりで、その後アカとなって剥げ落ちます。
 顔の表皮は0.1mmほどしかなく、およそ28日間かけてターンオーバー(生まれ変わり)しますが、加齢とともにターンオーバーにかかる日数も長くなります。
 表皮の一番下にある基底層は新しい表皮細胞が生まれる場所であり、またメラニンと呼ばれる黒色素が合成されるメラノサイト(色素細胞)が存在する場所でもあります。
 紫外線はメラノサイト(色素細胞)を刺激して、メラニンの合成を促し、シミやソバカスをつくったり、メラニンの点在で肌に茶色のクスミを生じさせたり、真皮の奥の基質(ヒアルロン酸)にまで入り込み、肌のハリや弾力を失わせる、いわゆる「光老化」をも引き起こします。
 肌の色はメラニンの沈着度合いのほか、皮膚の血行(血中ヘモグロビン量)や肌の肌理(光の反射の仕方)などで決まります。
 では、美白成分とは、いったいどのようなものなのでしょうか?
 シミやソバカスといった色素沈着は、局所的なメラニン量の異常増加によって起こります。
 美白成分のほとんどは、メラノサイト(色素細胞)においてチロシナーゼという酵素がつくられるのを阻害して、メラニンの合成・沈着を防ぐものです。
 たとえば、ビタミンC誘導体、アルブチン(コケモモから抽出)、コウジ酸(麹から抽出)、エラグ酸(イチゴから抽出)、プラセンタエキス(豚の胎盤から抽出)やハイドロキノンなどがあります。
 ただし、ハイドロキノンには、グレープフルーツやレモンなどの柑橘類やキュウリなどに多く含まれる”ソラレン”と同様、「光毒性」があるため、紫外線が当たると敏感肌となって、逆にシミやソバカスを増やしてしまうこともあります。
 これまでの研究で、生姜の主要成分にはメラニンの合成を阻害する、いわゆる美白作用があることが分っています。
 台湾での試験管内(in vitro)実験(Biosci Biotechnol Biochem, 2011)で、生の生姜に多く含まれる“ジンゲロール”は、メラノサイト(色素細胞)においてメラニンの合成を始める際のスイッチの役目をするMITF(MIcrophthalmia-associated Transcription Factor)を減らすことで、チロシナーゼ活性を抑え、メラニンの合成を阻害することを報告しています。
 一方、韓国での試験管内実験(Acta Pharmacol Sin, 2013)や台湾での試験管内実験(Biomed Res Int, 2014)では、生姜を加熱したり、蒸したりすると増えてくる”ショウガオール”がチロシナーゼの調節因子であるERK(Extracellular signal Regulated Kinase)を活性化して、チロシナーゼ遺伝子の発現を抑制し、メラニンの合成を阻害することを報告しています。
 右の図は、ショウガオールが美白成分のアルブチンやコウジ酸よりもチロシナーゼ活性を抑え、メラニンの合成を防ぐ可能性を示しています。
 このように、試験管内実験ですが、生姜の二大主要成分の”ジンゲロール”にも”ショウガオール”にも美肌の大敵であるシミやソバカスを防ぐ働きがあります。
 そういえば、台湾では生姜のエキスや精油を使った製品(シャンプー・リンス・石鹸・ハンドクリーム・入浴剤・マッサージクリーム・歯磨き粉・アロマグッズなどなど)がたくさん売られており、とても人気です。
 ココアについては、皮膚の血行(微小循環)をよくしたり、肌の弾力低下を防いだりして、シワをできにくくします。
 ドイツでの人を対象とした研究(J Nutr, 2006)で、女性を対象に高フラバノール摂取(326mg/日)群と低フラバノール摂取(27mg/日)群に分け、紫外線照射による12週間後の皮膚の状態を比較しました。
 その結果、高フラバノール(一日2杯程度)摂取群では、内因性の光防護(日焼けや光老化を防ぐこと)効果を発揮し、皮膚の微小血流(毛細管血流)を改善し、皮膚の肌理をよくしたり、潤いを与えたりすることが分りました。
 さらに、韓国でのマウスを用いた研究(J Invest Dermatol, 2016)では、カカオポリフェノール(フラバノール)は真皮にあるゼリー状の基質(ヒアルロン酸)が失われることによって起こる光老化(肌の弾力低下)を防ぎ、シワをできにくくすることを報告しています。
 右の写真はマウスに紫外線UVBを照射しても高含量フラバノールのココアを摂取していると肌にシワができにくくなる(写真の右から2番目)ことを示しています。
 なお、ピクノジェノールはフランス南西部海岸の松の樹皮より抽出されるポリフェノールで、優れた抗酸化作用を持っているものです。
 以上から、素肌の美しさをキープした「すっぴん美人女性」になるには、生姜ココアがコスパ最高のドリンクです。






【第75節】女性に多い脂質異常、生姜ココアで予防・改善しましょう!


 厚労省の「平成26年患者調査概況」によると、わが国の脂質異常症(旧.高脂血症)の患者数は約206万人で、男性約60万人に対し、女性約146万人と、圧倒的に女性に多い病気です。
 脂質異常症の診断基準は、血中の悪玉(LDL)コレステロールが140mg/dl以上、善玉(HDL)コレステロールが40mg/dl未満、トリグリセライド(トリグリセライドは代表的な中性脂肪)が150mg/dl以上のいずれかを満たす場合です。
 最近では、総コレステロール値よりも、悪玉と善玉の比(L/H比)が重要視されるようになり、このL/H比が2.5以上だと動脈硬化や血栓形成のリスクが高まるため、2.0以下を保持するように指導がなされます。
 脂質異常症を放っておくと、動脈硬化が少しずつ進んで、やがて心筋梗塞や脳卒中などの致命的な病気が引き起こされるようになります。
 脂質異常症の最大のリスクファクター(危険因子)は、左のイラストに示すように、何と言っても食べ過ぎ・飲み過ぎや運動不足による肥満です。
 脂質異常症を防ぐには、肥満や糖尿病にならないことですが、それには糖質や動物性脂肪をとり過ぎないバランスのとれた食事と適度な運動が大切です。
 そこで、「生姜ココア」が脂質異常症を予防したり、改善したりするというエビデンス(科学的根拠)をご紹介いたします。
 イランでの人を対象とした研究(Int J Food Sci Nutr, 2014)では、2型糖尿病の人を2群に分け、一方には一日1.6gの生姜粉末、他方にはプラシーボ(小麦粉)を3ヵ月間とり続けてもらいました。
 その結果、右図のように、トリグリセライド値はプラシーボ群では187から190mg/dlになりましたが、生姜群では187から142mg/dlとかなり低下しました。
 この研究では、生姜を3ヵ月間とることによって、トリグリセライド値が正常(150mg/dl未満)になりました。
 一方、ココアによる脂質異常改善効果については、二つのシステマティックレビュー(文献をくまなく調査し総合的に評価した論文)があります。
 一つは、中国での人を対象とした8つの論文の総合評価(Am J Clin Nutr, 2010)で、悪玉(LDL)コレステロール、善玉(HDL)コレステロール、トリグリセライドのうち、ココアは悪玉(LDL)コレステロールを確実に改善すると結論づけています。
 もう一つは、米国ハーバード大学(ブリガム婦人科病院)での人を対象とした10の論文の総合評価(Eur J Clin Nutr, 2011)で、これでもココアが悪玉(LDL)コレステロールを確実に改善すると結論づけています。
 この二つのシステマティクレビューでは、ココアによる善玉(HDL)コレステロール改善効果はもう少しで統計学的に有意になりそうでしたが、残念ながら確実に改善するという結論には至りませんでした。
 やはり、善玉(HDL)コレステロールの改善には、有酸素運動が効果的なようです。
 以上の研究などから、「生姜ココア」習慣によって脂質異常、とりわけ高めの悪玉(LDL)コレステロールやトリグリセライドの予防、改善が期待できます。
 では、なぜ生姜やココアが脂質異常を改善してくれるのでしょうか?
 中国でのマウスによる研究(Mediators Inflamm, 2016)によれば、動物性脂肪(飽和脂肪酸)などを過剰に摂取すると、主に肝臓の細胞小器官である小胞体(ER)にストレスを与えてしまい、これに対する応答としてさまざまな遺伝子の発現に変化が生じて、脂質異常を発症させるようです。
 結局、太り過ぎや高血糖、過度の飲酒やストレスなどで脂質異常が心配な人は、動脈硬化や血栓形成が進行してしまう前に、「生姜ココアコーヒー」習慣を加えることによって、早めの予防ないし改善に努めてください。






【第74節】血糖値が気になる2050万人の皆さん,生姜ココアしませんか?


 厚労省の「平成26年患者調査概況」によると、わが国の糖尿病の患者数は約317万人です。
 しかし、厚労省の「平成24年国民健康・栄養調査結果」の推計によると、糖尿病が強く疑われる人(糖尿病患者またはHbA1c値6.5%以上の人)は950万人、糖尿病の可能性を否定できない糖尿病予備群(HbA1c値6.0%以上、6.5%未満の人)が1,100万人です。
 では、糖尿病のリスクファクター(危険因子)とはどのようなものなのでしょうか。
 それは、高血糖、肥満、運動不足で、これ以外にも高血圧、脂質異常、年齢、家族歴などがあげられます。
 糖尿病を防ぐには、メタボにならない食事、つまり糖質や脂質やカロリーを摂りすぎない食事、血糖値を急激に上げない食事法、それに適度な運動を行うことです。
 そこで、「生姜ココア」が高血糖や糖尿病を効率よく改善するというエビデンス(科学的根拠)のある耳寄りな情報をご提供いたします。
 イランでの人を対象とした研究(Int J Food Sci Nutr, 2014)では、2型糖尿病の人を2群に分け、一方には一日1.6gの生姜粉末、他方には生姜の匂いをつけたプラシーボ(偽薬)を4ヵ月間とり続けてもらいました。
 その結果、プラシーボ群では空腹時血糖値(126mg/dl以上で糖尿病の疑い)が129から145mg/dl、HbA1c(6.5%以上で糖尿病)が8.1から8.6%となりましたが、生姜群では空腹時血糖値が131から122mg/dl、HbA1cが8.4から7.3%になりました。
 つまり、従来の食生活ではどんどん糖尿病を悪化させてしまいますが、生姜をとり入れた食習慣によって糖尿病がどんどん改善してくることがわかりました。
 もう一つのイランでの人を対象とした研究(Iran J Pharm Res, 2015)では、2型糖尿病の人を2群に分け、一方には一日2g(1g×2回)の生姜粉末、他方にはプラシーボ(乳糖)を3ヵ月間とり続けてもらいました。
 その結果、プラシーボ群では空腹時血糖値が155から157mg/dl、HbA1cが7.3から7.32%になり、生姜群では空腹時血糖値が162から142mg/dl、HbA1cが7.4から6.6%になりました。
 この研究でも、生姜をとり入れた食習慣によって糖尿病がどんどん改善してくることがわかります。
 ここで紹介した2つの研究の生姜粉末摂取によるHbA1c値の月ごとの変化をまとめたのが、右のグラフです。
 どちらの研究でも1ヶ月毎にHbA1c値が約0.3%ずつ下がってくることがわかります。
 では、なぜ生姜が高血糖や糖尿病を改善してくれるのでしょうか?
 一般に、食事で血糖値が上がると、それに見合ったインスリンが膵臓から分泌され、そのインスリンが細胞膜(形質膜)にあるインスリン受容体と結合すると、ブドウ糖を細胞内に取り込む命令が出されます。
 この命令を受けると、細胞内部にあるグルコース輸送体4(Glut4)が付いた貯蔵小胞が細胞膜面にやって来て、血中のブドウ糖を細胞内に運び込んでくれます。
 ところが、高血糖の状態ではインスリンの働きが悪いため、インスリン受容体を介した命令がうまく伝わらず、Glut4貯蔵小胞が細胞膜面に出て来られないのです。
 生姜をとると、右図のように、インスリン受容体に働きかけて血中のブドウ糖を細胞内に運び込む命令を出すよう調整してくれるので、Glut4貯蔵小胞が細胞膜面に出て来て、血中のブドウ糖を細胞内に運びこむため、ブドウ糖が細胞内でしっかり燃焼(分解)してエネルギーを作り出すようになります。
 では、ココアにも高血糖や糖尿病を改善する働きがあるのでしょうか。
 フランスでのシステマティックレビュー(文献をくまなく調査し総合的に評価した論文)(Obes Rev, 2016)によれば、ココアに含まれるカカオポリフェノール(フラバノール)がインスリン抵抗性(肝臓・筋肉・脂肪細胞などでインスリンが正常に機能しない状態)を改善して、高血糖ないし2型糖尿病になりにくくします。
 インスリン抵抗性が高い状態では、血中のインスリンが血中にダブついているブドウ糖を中性脂肪に変えて脂肪細胞内に蓄えるため、ますます肥満傾向になります。
 一方、「生姜ココア」にシナモンを加えたり、運動を加えたりすると、より一層高血糖や2型糖尿病になりにくくなります。
 以上のように、「生姜ココア」は生姜とココアが協同して、かなり効果的に高血糖や糖尿病を改善するように働きかけます。
 高血糖や糖尿病が心配な方は、「生姜ココア」をとるようにして、早めに高血糖や糖尿病を改善するようにしましょう!





【第73節】生姜ココアは高めの血圧を下げ心筋梗塞や脳梗塞を防ぎます!


 厚労省の「平成26年患者調査概況」によると、わが国の高血圧の患者数は約1,010万人です。
 死因別死亡率は、①がん(28.7%)、②心疾患(15.2%)、③肺炎(9.4%)、④脳血管疾患(8.7%)という順で、心疾患と脳血管疾患を合わせた心血管病(循環器病)で死亡する人は全体の23.9%となり、ほぼ4人に1人が心血管病で亡くなります。
 心血管病による死因の主なリスクファクター(危険因子)として、メタボリックシンドローム、動脈硬化、喫煙、運動不足などがあげられます。
 メタボリックシンドロームとは、腹囲が男性85cm、女性90cm以上で、かつ高血圧・高血糖・脂質異常の3つのうち2つ以上当てはまる場合をいいます。
 ここでは、生姜ココアが高血圧やその誘因となる動脈硬化をいかに予防するかについてお話ししたいと思います。
 高血圧や動脈硬化の原因として、塩分の過剰摂取や喫煙、過度のストレスなどがよく知られていますが、高血圧や動脈硬化を予防する食材については、緑黄色野菜とか、キノコとか、海藻とか、漠然としており、あまり知られていません。
 そこで、高血圧や動脈硬化を防ぐ飲み物として登場するのが「生姜ココア」です。
 まず、ココアに含まれるカカオポリフェノール(フラバノール)は血管の最内層(内皮細胞)において血管拡張物質の一酸化窒素(NO)を発生させ、かつ血管収縮物質のエンドセリン-1(ET-1)の発生を抑え、血管を広げる作用をします。
 純ココア1杯(4g)中には約200mgのカカオポリフェノールが含まれていますが、では純ココアを一日1杯、1週間とり続けると、血管がどのくらい拡張し、血圧がどのくらい下がるのでしょうか。
 イタリアでの人を対象とした研究(J Hypertens, 2015)では、純ココア一日1杯(カカオポリフェノール200mg)を1週間とり続けたところ、血管の拡張度を表す血流依存性血管拡張反応(FMD、正常値は6%以上)値が6.2から7.6%となり、エンドセリン-1(ET-1)が17.0から14.5(pg/ml)となりました。
 そして、右図のように、収縮期血圧(SBP)が124から119mmHgとなり、拡張期血圧(DBP)が76から73mmHgで、わずか1週間で血圧がそれぞれ5mmHg、3mmHg下がりました。
 このように、一日1杯の純ココアを1週間飲み続けるだけで、しっかり血管が広がり、確実に血圧が下がるのです。
 生姜にも血圧を下げる効果が報告されていますが、ここではココアと生姜による血管内壁をキレイにする効果と、生姜による血液をサラサラにする効果に注目したいと思います。
 一般に高血圧や高血糖ならびに脂質異常などのメタボ状態が続くと、レムナント様リポ蛋白(RLP)や小型LDLコレステロールといった劣化した過酸化脂質がマクロファージと呼ばれる白血球に食べられた後に"ゴミ"となり、血管の内側に「プラーク」と呼ばれる塊をつくるため、動脈硬化が進行します。
 善玉(HDL)コレステロールは血管壁にベタッーとついたプラークを取り除いてくれますが、その善玉コレステロールを増やしてくれる食材とは何でしょうか。
 それは純ココアやダークチョコレートに多く含まれているカカオポリフェノール(フラバノール)で、ドイツの人での研究(Br J Nutr, 2015)によると、善玉(HDL)コレステロールを増やし、悪玉(LDL)コレステロールを減らしてくれます。
 第54節でお話ししたように、生姜(主にショウガオール)は「血管の掃除屋」とも呼ばれる超善玉ホルモンの「アディポネクチン」の分泌量を増やして動脈硬化を防いでくれます。
 血液のサラサラ効果は血小板凝集阻害率で表されますが、台湾の人での研究(Am J Chin Med, 2006)によると、生姜の血小板凝集阻害率は約36%、低用量アスピリンは約37%でした。
 つまり、生姜は抗血小板薬の低用量アスピリンと同等の血液サラサラ効果を発揮することがわかりました。
 さらに降圧剤(カルシウム拮抗薬)による血小板凝集阻害率は約22%ですが、一緒に生姜をとると約76%にもなり、血液のサラサラ効果が約3倍となります。
 ただし、あまり血液がサラサラになると、手術やケガで血が止まりにくくなる反面もあります。
 このように「生姜ココア」は生姜とココアが両方とも動脈硬化や高血圧を防ぐ方向に働いて、死に至りやすい心筋梗塞や脳卒中になりにくい「し・な・や・か・な血管にしてくれます。
 最近、循環器系の医療機関のほか、イオンモールなどの大型ショッピングセンターなどにも血管年齢測定機が設置されていますので、「生姜ココア」習慣を始める前と、1ヶ月くらい経ってからの血管年齢を測って比較すると、「生姜ココア」による「血管若返り効果」がはっきりします。
 健康長寿を目指す人は「転ばぬ先の杖(予防は治療に勝る)」を旨とすべしですね!






【第72節】生姜にもココアにも抗肥満効果あり!


 生姜については、これまで数多くの動物実験や人での比較試験によって、抗肥満効果が実証され、カラダ温め食材ダイエット食材としてよく知られています。
 日本でのラットを用いた研究(YAKUGAKU ZASSHI, 2005)では、生姜の水抽出物(おそらくジンゲロール)が、経口摂取した脂肪を分解する膵リパーゼの働きを阻害し、腸管での脂肪の吸収を抑えることを明らかにしています。
 エジプトでのラットを用いた研究(Eur Rev Med Pharmacol Sci, 2013)では、ラットを4群(①普通食、②高脂肪食、③高脂肪食+オルリスタット(抗肥満薬)、④高脂肪食+生姜)に分け、各群の4週間での体重の変化を調べたところ、下図のように、高脂肪食と一緒に生姜をとった群は、普通食をとった群よりも体重の増加が抑えられました。
 つまり、高脂肪食と一緒に生姜をとれば、抗肥満薬のオルリスタット(Orlistat)と同じくらいの抗肥満効果が得られます。
 しかも、オルリスタットは米国では抗肥満薬として承認されていますが、日本では未承認で、厚労省ではオルリスタットはまれに重大な肝障害を起こすため個人輸入について注意喚起しています。
 なお、台湾でのマウスとラットを用いた研究(J Ethnopharmacol, 2005)では、ジンゲロールは後ろ足のむくみ(edema)を改善する効果を報告しているので、人での足や顔、あるいは腸などの「むくみ改善効果」も期待できます。
 一方、私たちの研究(人間工学, 2009)や米国コロンビア大学の研究(Metabolism, 2012)では、生姜を加熱したり、蒸したりすると増えてくるショウガオールを多めにとると、摂取後4時間くらいまでエネルギー代謝が最大20%くらい高まることを明らかにしました。
 つまり、ショウガオールは副腎からアドレナリンを分泌させ体脂肪の分解を促進してエネルギー産生を増やしたり、有酸素運動の際に筋肉で脂肪を燃えやすくしたりします。
 さらに、ショウガオールは心臓から送り出す血液量(心拍出量)を増やしたり、お腹周りの血流を増やしたりするので、「腸冷えや便秘の改善」にも役立ちます。
 ココアについては、米国ペンシルバニア州立大学のマウスによる研究(Eur J Nutr, 2014)で、純ココアに多く含まれるカカオポリフェノール(フラバノール)はジンゲロールと同様に、腸管での脂肪の吸収を抑える働きがあります。
 そのため、固形排泄物中に占める脂肪の重量割合は、普通食では8%、高脂肪食では9%ですが、高脂肪食と一緒にココアをとると約14%にもなります。
 さらに、英国での人を対象とした研究(Am J Clin Nutr, 2011)で、ココアに含まれる難消化性のカカオプロテインという成分は乳酸菌・ビフィズス菌といった腸内善玉菌を増やし、クロストリジウムといった腸内悪玉菌を減らすので、「腸の膨満や便秘の改善」に役立ちます。
 では、なぜ生姜ココアには砂糖ではなく、蜂蜜がおすすめなのでしょうか。
 それは、ニュージーランドでのラットを用いた研究(J Food Sci, 2008)で、同じ甘さを補うために砂糖を用いた場合、52週間後の体重の増え方が30%増しであるのに対し、蜂蜜を用いた場合には5%増しというように、体重の増加率が約1/6になり、しかも健康に有用なポリフェノールがたっぷりだからです。
 基本は一日2回(朝食直前・夕食直前に)、「生姜ココアコーヒー」を太りにくく痩せやすい食習慣としてとり入れましょう。
 なお、「生姜ココア」でダイエットをする際には、タンパク質、野菜(糖質の少ない物)、脂質(脂っこい物)は気にせずとっても結構ですが、ご飯・麺類・パン・甘い物といった糖質だけは通常の半分程度に抑えるようにしてください。